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粟野真理子のパリおしゃれ通信

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「今里隆」展 Takashi Imazato Japan, and so beautiful

こんにちは。
先日、マルシェで栗をたっぷり買ってきて、栗ごはんを炊きました。おいしくできましたが、栗の皮むきで手が痛くなってしまいました。これも秋の風物詩のひとつでしょうか。なーんて、めったに炊かないのですけれど♪

 建築家の今里隆氏に、パリで初めてお会いしたのはちょうど1年くらい前に遡る。シャンゼリゼ近くの老舗の吉井画廊で、「マーク・クチュリエ」展を見に行ったときのこと。その展覧会で1点、氏が建築された平山郁夫美術館の屋根を撮った写真がコラボで飾ってあった。「なんて、たおやかで潔い美しい屋根と塀だろう」と、その建築があまりにも鮮烈な印象で、その場にいらっしゃった今里夫妻に、思わずお声をかけたのが記憶に新しい。

 それから、1年。秘かに楽しみにしていた「今里隆」展が、同じく吉井画廊で開催されることになった。今里氏は、数寄屋造りを基にした日本建築を精力的に作られて約60年。独立前は、巨匠の吉田五十八に師事。吉田美学を継承しつつ、独自の創造を希求。代表作には、国技館や京都南座、日本美術院をはじめ数々の建築作品があり、東京藝術大学で客員教授として教えていらっしゃった時期もある。

 今里作品に共通するのは、無駄を削ぎおとしたシンプルな美しさ。気持ちがいいほどに潔いデザインなのだ。今回は氏にお話を伺う機会も頂き、「建築はプロポーションが大事なのです」と言うお話を中心に伺う。各地にある国宝級のたくさんの建築を見て回り、それらからいろいろなことを学び、自身の建築を構築する。伝統的な技法を駆使しながら、しかし、現代に即したモダニティさえ感じさせる建築。今回の展覧会では、これらの作品をモノクロの写真で紹介。画廊に訪れるフランス人の知識人たちが、みな口々に感嘆のことばを発していた。

 この展覧会を企画した吉井長三氏は、「今里さんの建築は、日本の伝統建築である数寄屋造り、木材を釘を使わず組み合わせていく手法を踏襲した素晴らしい作品。ぜひ、フランスで日本建築の美しさを紹介したかったのです」と、画商の本分を発揮されている。実は、おふたりは独立したころからの知り合いだそうで、「素晴らしい日本伝統建築をぜひ次世代に残していきたい」という薫り高き士気に包まれていた。今里氏は、これから東京の歌舞伎座の再建の総監督として、4年間ほど関わられていくという。こうした日本ならではの文化や財産を国ぐるみで応援していきたいものだ。

写真上から:作品、今里夫妻と吉井長三氏、来廊されたユネスコの松浦事務局長、今里氏

Galerie Yoshii
Takashi Imazato 展 11月28日まで
8 Avenue Matignon 75008 Paris
tel:01-43-59-73-46




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by madamemariko | 2009-11-08 18:50 | 美術散歩
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