こんにちは。
1月にブログを書いて以来、ずっと沈黙した形なってしまいました。3月11日に地震が発生して以来、次から次へ押し寄せる”国難”で、パリという安全な場所にいながらも、日々入ってくるニュースや情報を体全身で受けとめ、精神的にまいってしまったというのが正直なところです。今回の震災で被災された方々には、本当にご冥福をお祈りいたします。そして、避難されている方々やまだ安否が気遣われている方々が、一日でも早く安心して暮らせる日が来ることを心よりお祈り申し上げます。
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パリの8区、一流のギャラリーが点在するマティニョン界隈に、NYの気鋭ギャラリー、「ガゴシアン・ギャラリー」が、昨年10月にオープン。告知が遅くなってしまったが、2月11日〜3月25日まで、現代美術家の杉本博司の「ロダンーSUGIMOTO」展が開催されていた。
私は、杉本博司の写真が好きだ。杉本氏が写真にとどまらず、建築や文楽などいろいろな分野で世界的に活躍されていることは知っているが、私のなかでは杉本博司は写真がいちばんである。とくに好きなのは、「シースケープ」(海景)。これほどコンセプトが明解で、シンプルで美しいシリーズもない。日本が世界に誇れる写真家だと思う。このシリーズを見るたびに、「ああ、美しい〜」と溜め息がもれてしまい、その才能に目眩とも嫉妬ともいえるものが私のなかで錯綜する。
今回のガゴシアンでの展示は、杉本博司がモードのコレクションを彫刻として撮影した「スタイライズド・スカルプチャー」のシリーズとロダンの彫刻を対比させた、ある意味パリらしさの出た大胆な企画。 杉本博司には、今後もずっと写真を撮り続けて欲しい。
Gagosian Gallery
4 rue de Ponthieu 75008 Paris
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