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粟野真理子のパリおしゃれ通信

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「ヴードゥーVaudou展」@カルティエ財団

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こんにちは。
日本の各地で桜が咲いたというニュースが次々と入ってきますが、パリも街のあちこちで八重の桜が咲いています。季節はどんどん変わり、そして日本の状況も急速に変わっていっています。まだまだ桜を余裕の目で眺められる心境ではないですが、花や植物同様、私たちも力強く生きていかなくてはならないな〜と、パリという異邦の空の下で、日本の復興のことを考えているひとりです。

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 パリのカルティエ財団に、今年の春夏の展覧会「ヴードゥーVaudou展 」のオープニング・レセプションに出かけた。ヴードゥー教はカリブのハイチで発展し、西アフリカのベナンやコンゴなどの各地で伝承され、今も息づく民間信仰。カルティエ財団はプリミティブ・アートの最たるものと捉えるヴードゥー教の像を展示し、その造形的な魅力や宗教的な意味合い、歴史などを紹介しつつ、これらのアートをコンテンポラリー・アートのように蘇らせた。約100体の像は、主に冒険家でありヴードゥーの像のコレクターであった故ジャック・ケルシャシュ氏の所蔵品だったもの。
 
 私たちには日頃なじみのないヴードゥー教。ヴードゥーと言えば、どちらかと言えば、マイナーな怖い呪い的な意味合いさえ感じられるので、果たしてこの展覧会の企画はどうなのだろうと、興味を持って出かけた。ところが、薄曇りの日曜日、会場に入ったら熱心に鑑賞するビジターの多いこと!老年のカップルからパリジェンヌ、アーティスト、若い子供まで幅広い層の人々が、カタログを片手に熱心にケースに入った像を覗きこんでいる。そして、実際に目にする像は、ある意味素朴で造形的に優れ、人間の普遍的な原始の心に回帰するように感じられる。1階の自然光の入るスペースには、家の戸口の前で悪霊を妨げる精霊の像が、地下の暗いスペースにも神秘的な像が80体くらい整然と並ぶ。

 そして、もうひとつ注目したいのは、この展覧会場の正面の大型ポスターや豪華版のカタログなどの写真を、カルティエ財団がパリ在住の写真家、小野祐次氏に全面的に依頼していること。ヴードゥーの像の数々が、まるで崇高な仏像写真のように撮られ、他者には真似のできないクオリティの高い仕上がりになっている。日頃から精力的に作品づくりを続ける小野氏の写真の美しさが、ここでも花開いていた。

Fondation Cartier pour l’art contemporain
「Vaudou」 261 Bd Raspail 75014 Paris
4/5〜9/25
http://fondation.cartier.com/



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by madamemariko | 2011-04-06 09:16 | 美術散歩
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