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みなさま、お元気でしょうか?
私は7月末にパリから帰国して、ずっとバタバタしていたのですが、お盆が終わってから、夏の疲れが出たのでしょうか、ちょっとダウンしていました。
最近は日本にいる時間も多くなったので、日本の現代アート事情に興味を持ち、以前に展覧会でおじゃました八丁堀にあるコンテンポラリー・ギャラリー「Fuma Contemporary Tokyo/Bunkyo Art」のオーナー、夫馬正男氏にいろいろお話を伺うことにしました。
夫馬氏は1971年に上京。岸田劉生や佐伯祐三などのコレクターのお兄様の影響を受け、 銀座の画廊でアルバイト。当時は絵画ブームで、1年間で絵の値段が10倍に跳ね上がるという状況を経験。やがて、1973年にパリに10か月留学。マーグ・ギャラリーなどの画廊や美術館を訪れ、ジャコメッティやピカソの作品を目にし、グラン・パレでデュビュッフェ、国立近代美術館でベーコンの3部作、ジュー・ド・ポームでスーチンなどの作品に触れ、ヨーロッパのアートシーンを目の当たりにし、これらの経験が夫馬氏のギャラリストとしての道を決定づけたのかもしれません。
そして、1982年に独立して、湯島に「文京アート」を創業。1988年に銀座に開廊、2000年に八重洲に移転。2010年に、今の「Fuma Contemporary Tokyo/Bunkyo Art」と名を改め、現住所の八丁堀に移転しました。ギャラリーはビルの9階にあります。
「ここは平面も立体も飾れる天井の高いスペースが気に入りました。日本の現代アートは、戦後美術ですね。戦争が終わって解放されて、時代の批判や社会風刺などが作家のテーマになり、強烈な作品が生まれました。私はそうした戦後美術の作家の作品を中心にコレクションし、ギャラリーで繰り返し展覧会を開き、美術館に貸し出したりしています」と、夫馬氏は丁寧に説明しながら、中村宏や小山田二郎、池田龍雄、鶴岡政男、そして、平賀敬や金子国義などの作品を見せてくださいました。
それらの作品は、どれも社会を反映したメッセージの込められた作品が多く、ひとつひとつの作品にインパクトがあり、目が釘付けになります。色彩も美しく、日本の戦後の作家たちのレベルの高さが伺え、今やこれらの作品は価値が上がり、海外からの取引も多いそう。
フマコンテンポラリートーキョーでは、これらの作品をベースに、若手アーティストたちの展覧会にも積極的に力を入れています。私がこのギャラリーを訪れるきっかけになった枝史織、そして、中里勇太や金巻芳俊といったアーティストたちの作品も、それぞれ高い技術力とぶれないコンセプト、個性があり、新世代の作家たちがメキメキと力をつけています。今後の展覧会も楽しみに、これからも足しげく通いたいと思っているギャラリーのひとつです。
Fuma Contemporary Tokyo/Bunkyo Art
〒104-0042 東京都中央区入船1-3-9 長崎ビル9F
☎03-6280-3717
http://bunkyo-art.co.jp/index.html
次の展覧会は、
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8月30日~9月10日
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