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粟野真理子のパリおしゃれ通信

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「紙に描いた名品展」@ギャルリーためながパリ 

こんにちは。
すっかり秋の気配が感じられる季節になりました。そろそろキノコご飯でも作りたくなってきます。日本の暑い夏を経験して帰ってきたばかりなのに、やっぱり夏が名残惜しくなってしまいます♪

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 シャンゼリゼのロン・ポワン・デ・シャンゼリゼから伸びるマティニョン通りは、高級アートギャラリー街。その中心にある日本の老舗画廊、ギャルリーためながで、「紙に描いた名品展」と名打った展覧会が開催されているので、おじゃましてきた。ギャルリーためながは、パリで最大規模を誇る大きな画廊で、いつも近代の巨匠の油彩の作品や現代の売れっ子画家の作品を扱っている。今回の展覧会はいつもと少し趣向が変わり、紙を使用した水彩画やデッサンなどが中心。ぱっとみた印象はいつもの王道の華やかさには欠けるが、それだけに「紙」にこだわった質の高い作品の展示が興味深い。

 
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 ルドンやルオー、シャガール、ピカソ、レジェ、カンディンスキー、マチス、ビュッフェ、ジャコメッティなど扱うアーティストは一級揃い。しかし、ひとつひとつがふだんあまり目にしないタイプの作品がちりばめられている。私のお気に入りのルオーやシャガールも、ある意味あっさりしたタッチが妙に新鮮に感じられる。そのなかには、アンドレ・ブルトンが「もっとも純粋なシュルレアリスト」と称したというタンギーの作品などもあり、彼らの瑞々しい感性が生に伝わってくる。また、印象派の画家と同世代でありながら、幻想の世界を表現しつづけたルドンの作品も目を引いた。芸術の秋にふさわしい展覧会に出会えた。
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「OEUVRES SUR PAPIER」
Galerie Tamenaga
18 Av.Matignon 75008 Paris
10月6日まで



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by madamemariko | 2010-09-28 09:12 | 美術散歩

村上隆展@ヴェルサイユ宮殿

こんにちは。
だんだん日が沈むのが早くなり、最近は午後8時を過ぎると暗くなり、また秋の訪れを感じています。そして、朝夕の寒いこと!今朝は6度くらいを記録し、もう暖房を入れたくなるほどです。夏が終わるのは残念だけれど、秋の味覚を楽しむこととしましょう♪
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 9月14日からヴェルサイユ宮殿で始まった「村上隆」展に出かけてきた。フランスのメディアなどでも大きく紹介されているので、やはり一度は自分の目で確かめてみたかった。ヴェルサイユと言えば、世界遺産に登録されている世界有数の観光スポット。1日に2万人くらいの入場者があるというのだから、半端な数ではない。それもいまの時期ならヴェルサイユに行けば、もれなく村上作品が見られるという仕掛け。つまり、村上作品の特別展が別立てにあるわけではなく、宮殿の各所や庭に作品が展示されているのだ。

 2年前に同じ場所で開催されたアメリカ人現代アーティストのジェフ・クーンズ展もそうだったように、「歴史的遺産の場所に前衛的なものを配し侮辱的」と反発する極右系グループが抗議運動しているようだ。が、それは新しいものが造られるときの常。あのエッフェル塔やポンピドゥー・センターだって創設当初は思い切り非難を浴び、歴史とともに淘汰され認められてきたのだから、ある意味一般のフランス人はこうした新しいアートの試みに寛容だ。現代アートを楽しみ、きちんと自分の意見を言える資質が小さいころから形成されているのが、フランスの文化教育の良さだ。

 さて、実際宮殿内に入って見学していくと、村上作品の回りは黒山の人だかり。写真を撮るときは、人が少しひいたときを狙ってシャッターを押しているので、あまり人の気配が感じられないが、実は押し合いへしあいのすごい人なのだ。村上氏は「時代の過去と今を衝突させ突破する。西洋と東洋のめぐり合いの違和感と調和にチャレンジする」とTVのインタビューで語っているように、このルイ王朝の華麗な装飾のなかで、ジャパンモダンアートを炸裂させている。正直反応はいろいろで、こんな場所にちぐはぐだとか、よくわからないという声も上がっていたが、とにかく作品を見てみたいという人で大混雑状態。このある種、不思議の世界に引っ張り込む大きな磁力、吸引力みたいなものが放たれ、村上ワールドを作りあげている。ただ、ケースに入ったものや小さなフィギュアなどはパワーに欠けていた。

 荘厳なヘラクレスの間の「とんがりくん」や煌びやかな鏡の間のフラワー彫刻、庭園の「オーヴァル・ブッダ」などが会心作という。アートディーラーたちの間では、村上作品のコレクターたちのアートバリューを保つためのパフォーマンスといううわさも流れたが、いろいろな意味で刺激される現代アート展だった。
MURAKAMI VERSAILLES
9月14日~12月12日



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by madamemariko | 2010-09-19 12:56 | 美術散歩

ひと夏の思い出

こんにちは。
8月いっぱい日本に帰省してきました。毎年、夏には必ず帰国していますが、今年ほど暑かったことはないですねー。いつもは東京よりはやや涼しい鎌倉も、今年ばっかりは暑かったです。そして、パリに戻ったら、涼しくて爽やかなこと。みなさまには申し訳ないですが、一足お先に夏の疲れを癒しているところです♪


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 実家に帰省中に、遠くに住む年上の従姉妹から野菜が入ったダンボール箱が届いた。趣味で自家菜園を作っているそうで、ぜひ食べて欲しいと届いたダンボール箱には、冬瓜やモロヘイヤ、ゴーヤ、カボチャ、ツルムラサキ、キュウリ、シソなど約10種類もの新鮮な野菜が入っている。それも、それぞれ綺麗に土などが取り払われ、湿った新聞紙にくるまれていて、開けてみると野菜が青々と瑞々しく新鮮そのもの!

 私は農業国のフランスに住んでいるから余計にそう思うのだと思うが、もっと農業を大切にしないといけないと常々思っている。自給自足のできる国。おおげさに言えば、他に頼っているばかりではなく、自立する国家。その第一歩のためにも農業は大切だ。私はそのことをフランスの各地、美しい村々を旅する取材で学んできた。フランスを旅するとよくわかるが、人々は風土や伝統を大切にし、田畑を耕し農作物を生産している。その風景の美しいこと。その実りの豊かなこと┄。

 だから、パリのマルシェ(市場)も充実。パリジャンは週に2、3回出るマルシェに毎回赴き、郊外や地方から生産者が運んでくる鮮度の高い野菜や肉類、乳製品などの食材を入手する。私には、こうした自給自足できる国がまぶしく感じられる。ーなんだか話が遠くに飛んでしまったが、私は従姉妹から届いた野菜を見て、そんなことを改めて考えた。

 さて、これらの野菜を調理するのは、実家の母の仕事に。「今日は大変だわ~、こんなにたくさんのお野菜があって!」と嬉しい悲鳴を上げている。たっぷりあるモロヘイヤはすぐに茹でてお浸しにしたり、てんぷら用に残したり。赤紫のシソはやはり茹でで、葉っぱを取り除き、その汁にクエン酸とお砂糖を入れて、シソジュースに。クエン酸を入れると見事に美しい赤紫色に染まる。このジュースは解毒効果があるということをあとで知ったが、私はこれを毎朝ロックにして飲んでいた。そうすると全身が目覚めていくような気分に。大きな冬瓜は鶏と柔らかく煮た和風ポトフのような料理に。冬瓜は滑らかさと硬さが同居する不思議な食感。ツルムラサキは、その夜のてんぷらになっていた。

 実はここ2、3年前から、従姉妹は野菜がたくさん採れると母に送ってくれ、それ以来、母も野菜の調理法に詳しくなっている様子。八百屋さんで聞いてきた調理法などを試みているという。おかげでしらばくの間、この野菜たちが食膳に挙がり、色取り豊かな料理が目を舌を楽しませてくれた。数多くの緑黄野菜と母の手料理で、私はこの夏のハードな仕事を切り抜けられたのかもしれない。



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by madamemariko | 2010-09-03 13:07 | グルメ