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粟野真理子のパリおしゃれ通信

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「モローとルオー 聖なるものの継承と変容」  

                                  
日本の夏の猛暑を経験し、パリに戻ってきました。こちらはさらっと爽やかで過ごしやすいこと。今日はひさしぶりに、日曜のマルシェに買い物に行ってきました。美味しそうなメロンや平べったい桃など、いろいろなフルーツをカゴいっぱいに買ってきました♪

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 帰国中に、汐留ミュージアムにおじゃましてきた。9月7日から「モローとルオー」展があるのを知っていたが、8月末にパリ戻りの予定になっていたので、展覧会は残念ながら拝見できないので、せめて学芸員の方にお話が聞けないかと思い、おじゃましたのだ。

 大げさな言い方になるが、ルオーと私の出会いは2010年に遡る。エールフランス機内誌の「ボンヴォヤージュ」の巻頭特集で、「魂の画家、ジョルジュ・ルオー」を取材執筆担当させていただき、ルオーのアトリエが今も残るルオー家の人々が活動するルオー財団におじゃましたり、ルオーの師匠であったモローの美術館に出向いたり、ルオーの作品を多数扱い、ルオー家と深く交流のあるパリのギャラリー、「ギャルリーためなが」や「ギャルリー吉井」のオーナーにお会いしお話を伺ったりし、ルオーの人と作品に触れているうちに、どんどんルオーの作品に魅了されていったのだ。

 いろいろ調べているうちに、ルオーとマチスはボザールで同じクラスで、しかも当時の担当教授がモローだったということを知った。ルオー財団には当時の資料や写真が膨大にあり、まだまだ整理されていないルオーとマチスの書簡が多数あり、ルオーとマチスが単なるクラスメートだっただけではなく、卒業してからもお互いに尊敬しあい、心通じる真の意味での友人だったことがわかったりと、取材を続けながら知った事実に驚愕した。

 パリのギャラリーやポンピドゥーの国立近代美術館で、ルオーの作品を観るたびに、ルオーの作品が私の心に響いてくる。ルオーの作品は、マチスほどには世界的には知られていない。ルオーはひとつの派に所属しなかったので、しばしば「孤高の画家」と称されることが多い。それはそれで潔くていいと思うが、彼の作品の素晴らしさについては、もっと世界的レベルでしらしめたい。「聖書の風景」や「受難」「流れる星のサーカス」「悪の華」など、ステンドグラスのような深い色を湛えた、詩的で人々の心に沁みてくる繊細な色彩と表現の絵画の素晴らしさを、日本の方にももっと知っていただきたいと願う。

 今回の展覧会は、モローとルオーの深い関係と精神的な絆を紹介し、ふたりの素晴らしい芸術性を浮き彫りにするまたとない展覧会になるだろう。学芸員の方はさすがに長年研究されているだけあり、話は尽きなく、後ろ髪をひかれる思いでミュージアムを後にし、私はこの展覧会のヨーロッパでの巡回を心待ちにすることにした。

「モローとルオー 聖なるものの継承と変容」
9月7日~12月10日
パナソニック汐留ミュージアム
http://panasonic.co.jp/es/news/2013/1305/1305-01.html




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by madamemariko | 2013-09-08 20:57 | 美術散歩