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粟野真理子のパリおしゃれ通信

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「ルドン展」@グラン・パレ

こんにちは。
今週27日から、パリの「ギャルリーためなが」で、日本人写真家10名によるチャリティの写真展が開催されます。詳細はこちらから→
http://www.tamenaga-exhibition.com/2011_gtf_caritative/fr/index.html
私が仕事でご一緒する、パリで活躍する写真家の方々も多数参加。みんなの気持ちが、いろいろな形で日本の被災者の方々に届くといいなと思っています。

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 先日、用事でギャルリーためながにおじゃましたときに、フランスの画家、オディロン・ルドンの絵を2点見せていただいた。溜め息が出るほど素晴らしい作品。奥行きのあるパステルな色調がなんとも言えず、ちょっと忘れがたいものだった。そこで、さっそくグラン・パレで開催中の「ルドン展」に出かけてきた。
 美術鑑賞は、見学者の足が少し途絶える夕方に行くに限る。ルドンは1840年にボルドーで生まれ、印象派の画家たちと同世代だが、ルドンは幻想の世界を描き、独自の道を歩んでいたという。今回の展覧会では、170点の油彩、水彩、パステルのほかに、木炭画やリトグラフなどもかなりの見応えがあり、ルドンの才能をあらためて認識できる充実した内容。エドガー・アラン・ポーやフローベールなどの作品から影響を受けたものや50歳を過ぎてから描いたパステル画など、どれもそれぞれに独創性が感じられる。陽光が燦々と降りそそぐ初夏の展覧会にふさわしい内容だった。

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Grand Palais, Galerie Nationales「Odilon Redon Prince du Reve」
3/23〜6/20



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by madamemariko | 2011-04-27 09:14 | 美術散歩

「ヴードゥーVaudou展」@カルティエ財団

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こんにちは。
日本の各地で桜が咲いたというニュースが次々と入ってきますが、パリも街のあちこちで八重の桜が咲いています。季節はどんどん変わり、そして日本の状況も急速に変わっていっています。まだまだ桜を余裕の目で眺められる心境ではないですが、花や植物同様、私たちも力強く生きていかなくてはならないな〜と、パリという異邦の空の下で、日本の復興のことを考えているひとりです。

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 パリのカルティエ財団に、今年の春夏の展覧会「ヴードゥーVaudou展 」のオープニング・レセプションに出かけた。ヴードゥー教はカリブのハイチで発展し、西アフリカのベナンやコンゴなどの各地で伝承され、今も息づく民間信仰。カルティエ財団はプリミティブ・アートの最たるものと捉えるヴードゥー教の像を展示し、その造形的な魅力や宗教的な意味合い、歴史などを紹介しつつ、これらのアートをコンテンポラリー・アートのように蘇らせた。約100体の像は、主に冒険家でありヴードゥーの像のコレクターであった故ジャック・ケルシャシュ氏の所蔵品だったもの。
 
 私たちには日頃なじみのないヴードゥー教。ヴードゥーと言えば、どちらかと言えば、マイナーな怖い呪い的な意味合いさえ感じられるので、果たしてこの展覧会の企画はどうなのだろうと、興味を持って出かけた。ところが、薄曇りの日曜日、会場に入ったら熱心に鑑賞するビジターの多いこと!老年のカップルからパリジェンヌ、アーティスト、若い子供まで幅広い層の人々が、カタログを片手に熱心にケースに入った像を覗きこんでいる。そして、実際に目にする像は、ある意味素朴で造形的に優れ、人間の普遍的な原始の心に回帰するように感じられる。1階の自然光の入るスペースには、家の戸口の前で悪霊を妨げる精霊の像が、地下の暗いスペースにも神秘的な像が80体くらい整然と並ぶ。

 そして、もうひとつ注目したいのは、この展覧会場の正面の大型ポスターや豪華版のカタログなどの写真を、カルティエ財団がパリ在住の写真家、小野祐次氏に全面的に依頼していること。ヴードゥーの像の数々が、まるで崇高な仏像写真のように撮られ、他者には真似のできないクオリティの高い仕上がりになっている。日頃から精力的に作品づくりを続ける小野氏の写真の美しさが、ここでも花開いていた。

Fondation Cartier pour l’art contemporain
「Vaudou」 261 Bd Raspail 75014 Paris
4/5〜9/25
http://fondation.cartier.com/



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by madamemariko | 2011-04-06 09:16 | 美術散歩

「SUGIMOTO」@Gagosian Gallery

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こんにちは。
1月にブログを書いて以来、ずっと沈黙した形なってしまいました。3月11日に地震が発生して以来、次から次へ押し寄せる”国難”で、パリという安全な場所にいながらも、日々入ってくるニュースや情報を体全身で受けとめ、精神的にまいってしまったというのが正直なところです。今回の震災で被災された方々には、本当にご冥福をお祈りいたします。そして、避難されている方々やまだ安否が気遣われている方々が、一日でも早く安心して暮らせる日が来ることを心よりお祈り申し上げます。

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 パリの8区、一流のギャラリーが点在するマティニョン界隈に、NYの気鋭ギャラリー、「ガゴシアン・ギャラリー」が、昨年10月にオープン。告知が遅くなってしまったが、2月11日〜3月25日まで、現代美術家の杉本博司の「ロダンーSUGIMOTO」展が開催されていた。
 私は、杉本博司の写真が好きだ。杉本氏が写真にとどまらず、建築や文楽などいろいろな分野で世界的に活躍されていることは知っているが、私のなかでは杉本博司は写真がいちばんである。とくに好きなのは、「シースケープ」(海景)。これほどコンセプトが明解で、シンプルで美しいシリーズもない。日本が世界に誇れる写真家だと思う。このシリーズを見るたびに、「ああ、美しい〜」と溜め息がもれてしまい、その才能に目眩とも嫉妬ともいえるものが私のなかで錯綜する。
 今回のガゴシアンでの展示は、杉本博司がモードのコレクションを彫刻として撮影した「スタイライズド・スカルプチャー」のシリーズとロダンの彫刻を対比させた、ある意味パリらしさの出た大胆な企画。 杉本博司には、今後もずっと写真を撮り続けて欲しい。

Gagosian Gallery
4 rue de Ponthieu 75008 Paris




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by madamemariko | 2011-03-27 13:30 | 美術散歩

「Boccara」

こんにちは。
パリは細雪が降り、寒い日が続いています。フランス各地ではもっと寒い地域も多く、最近のニュースの話題はまず寒さです。郊外では積雪も見られ、本格的な冬のシーズンを迎えています♪

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 シャンゼリゼのマティニョン通りに、タピ(カーペット)とタピスリーを専門に扱うギャラリー「ボッカラ」がある。先日、気になって思い切って中に入ってみたところ、黒の壁に黒のモザイクタイルの床のなかなかシックなインテリア。担当のロドリグ氏にお話を伺ってみたところ、掛けてあるタピスリーは16世紀のものからル・コルビュジェのものまであり面白い。
 さらに奥の間に通されると、バザルリやザトキンのものが掛けてあり、ところどころにセザールのオブジェなどがアクセントのように飾られている。なかなか気の利いた取り扱いだと思う。さて、今後どんな展開になっていくのだろうか。しばらく静観したい。

Boccara
4 Av.Matignon 75008 Paris




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by madamemariko | 2010-12-02 09:16 | 美術散歩

「紙に描いた名品展」@ギャルリーためながパリ 

こんにちは。
すっかり秋の気配が感じられる季節になりました。そろそろキノコご飯でも作りたくなってきます。日本の暑い夏を経験して帰ってきたばかりなのに、やっぱり夏が名残惜しくなってしまいます♪

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 シャンゼリゼのロン・ポワン・デ・シャンゼリゼから伸びるマティニョン通りは、高級アートギャラリー街。その中心にある日本の老舗画廊、ギャルリーためながで、「紙に描いた名品展」と名打った展覧会が開催されているので、おじゃましてきた。ギャルリーためながは、パリで最大規模を誇る大きな画廊で、いつも近代の巨匠の油彩の作品や現代の売れっ子画家の作品を扱っている。今回の展覧会はいつもと少し趣向が変わり、紙を使用した水彩画やデッサンなどが中心。ぱっとみた印象はいつもの王道の華やかさには欠けるが、それだけに「紙」にこだわった質の高い作品の展示が興味深い。

 
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 ルドンやルオー、シャガール、ピカソ、レジェ、カンディンスキー、マチス、ビュッフェ、ジャコメッティなど扱うアーティストは一級揃い。しかし、ひとつひとつがふだんあまり目にしないタイプの作品がちりばめられている。私のお気に入りのルオーやシャガールも、ある意味あっさりしたタッチが妙に新鮮に感じられる。そのなかには、アンドレ・ブルトンが「もっとも純粋なシュルレアリスト」と称したというタンギーの作品などもあり、彼らの瑞々しい感性が生に伝わってくる。また、印象派の画家と同世代でありながら、幻想の世界を表現しつづけたルドンの作品も目を引いた。芸術の秋にふさわしい展覧会に出会えた。
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「OEUVRES SUR PAPIER」
Galerie Tamenaga
18 Av.Matignon 75008 Paris
10月6日まで



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by madamemariko | 2010-09-28 09:12 | 美術散歩

村上隆展@ヴェルサイユ宮殿

こんにちは。
だんだん日が沈むのが早くなり、最近は午後8時を過ぎると暗くなり、また秋の訪れを感じています。そして、朝夕の寒いこと!今朝は6度くらいを記録し、もう暖房を入れたくなるほどです。夏が終わるのは残念だけれど、秋の味覚を楽しむこととしましょう♪
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 9月14日からヴェルサイユ宮殿で始まった「村上隆」展に出かけてきた。フランスのメディアなどでも大きく紹介されているので、やはり一度は自分の目で確かめてみたかった。ヴェルサイユと言えば、世界遺産に登録されている世界有数の観光スポット。1日に2万人くらいの入場者があるというのだから、半端な数ではない。それもいまの時期ならヴェルサイユに行けば、もれなく村上作品が見られるという仕掛け。つまり、村上作品の特別展が別立てにあるわけではなく、宮殿の各所や庭に作品が展示されているのだ。

 2年前に同じ場所で開催されたアメリカ人現代アーティストのジェフ・クーンズ展もそうだったように、「歴史的遺産の場所に前衛的なものを配し侮辱的」と反発する極右系グループが抗議運動しているようだ。が、それは新しいものが造られるときの常。あのエッフェル塔やポンピドゥー・センターだって創設当初は思い切り非難を浴び、歴史とともに淘汰され認められてきたのだから、ある意味一般のフランス人はこうした新しいアートの試みに寛容だ。現代アートを楽しみ、きちんと自分の意見を言える資質が小さいころから形成されているのが、フランスの文化教育の良さだ。

 さて、実際宮殿内に入って見学していくと、村上作品の回りは黒山の人だかり。写真を撮るときは、人が少しひいたときを狙ってシャッターを押しているので、あまり人の気配が感じられないが、実は押し合いへしあいのすごい人なのだ。村上氏は「時代の過去と今を衝突させ突破する。西洋と東洋のめぐり合いの違和感と調和にチャレンジする」とTVのインタビューで語っているように、このルイ王朝の華麗な装飾のなかで、ジャパンモダンアートを炸裂させている。正直反応はいろいろで、こんな場所にちぐはぐだとか、よくわからないという声も上がっていたが、とにかく作品を見てみたいという人で大混雑状態。このある種、不思議の世界に引っ張り込む大きな磁力、吸引力みたいなものが放たれ、村上ワールドを作りあげている。ただ、ケースに入ったものや小さなフィギュアなどはパワーに欠けていた。

 荘厳なヘラクレスの間の「とんがりくん」や煌びやかな鏡の間のフラワー彫刻、庭園の「オーヴァル・ブッダ」などが会心作という。アートディーラーたちの間では、村上作品のコレクターたちのアートバリューを保つためのパフォーマンスといううわさも流れたが、いろいろな意味で刺激される現代アート展だった。
MURAKAMI VERSAILLES
9月14日~12月12日



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by madamemariko | 2010-09-19 12:56 | 美術散歩

「土田康彦」展 Yasuhiko Tsuchida

こんにちは。
サッカーのワールドカップが始まり、パリの動きも微妙に変化。試合があると道路はすいています。とくに夜8時代から始まる試合は、TV観戦しながらお家ご飯かカフェでアペロといった感じです♪

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 6月2日から、パリの吉井画廊で「土田康彦」展が開催中だ。その1ヶ月くらい前から、ギャラリーの人に、土田氏の白いガラス工芸の作品の話を聞いていたので、興味を惹かれていた。オープニングパーティには、土田氏のことをたまたま知っていた知り合いの写真家の人と一緒になった。写真家の視線も鋭いので、その反応もまた興味深い。土田氏はツッチーと呼ばれているそうだ。

 そして、翌日。誰も来廊者のいない時間に、また画廊に出かけ、ひとりで静謐な時間のなかで作品を拝見した。作品は自然光のなかで、静かな空間で見るに限る。土田氏は1991年にヴェニスに渡り、ガラス工芸を目指す。そして、94年からムラノグラスの工房で作品に打ち込み、吉井長三会長と出会い、「エジプト時代のキクラデスの大理石のような研ぎ澄まされた白をガラスで作ったらどうか」との提案があり、今回の展覧会に至ったという。つねづね思っているが、吉井会長の美的センスと行動力は素晴らしい。興味があるところにはすぐに飛んで行かれる。土田氏に白だけに特化したガラスを薦めるあたりもさすがだ。

 ひとりで眺めているうちに、吉井会長が見えた。ふたりで作品のうつわや皿に触れてみたり、2階の箱庭のつくばいで、うつわに水を入れてみたり、浮かべてみたり。そして、ガラスの透明感や光の陰翳を楽しむ。吉井氏は、土田氏がすでに作品をいろいろ創作し、色彩豊かなムラノグラスの作品を発表し入賞したりしているけれども、氏はこれらは好きではないとおっしゃる。私もサイトなどで作品をチェックしているが、白のガラスだからこそ惹かれるのだ。

 そんなことをあれやこれやとお話していたら、ご本人の土田氏が登場した。
「ムラノグラスと言えば、無限大に色を作り出せすますが、私も実はあえて白だけにこだわったものを作りたいと前々から思っていました。白はごまかしがきかないのです。ガラスを吹いて、ダイヤモンドで研磨する。このストイックな作業で、一日中過ごしています」
 と創作の話になると目が輝く。出来上がったものから、作品として世に出すものはほんの少しという。気に入らなかったものは粉々にした山が工房にあると聞いて、それが無性に見てみたくなった。まるで陶器のように見えたりする作品。でも、間近で見ると透けている部分や、ガラスの凹凸にニュアンスがある。11〜12種類の鉱物の混合でできあがる白のガラス。ムラノのマエストロの伝統的な技法をベースに、土田氏の感性とパッションが織り成すクリエイション。3人で話している間にも、アメリカ人の品のいい女性が展覧会のポスターに掲載された大きな作品を、ぽーんと一目惚れでお買い上げしていった。今後も白のガラスの行方に目が離せない。

「Yasuhiko Tsuchida」6月30日まで
Galerie Yoshii
8 Av.Matignon 75008 Psris
tel:01-43-59-73-46




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by madamemariko | 2010-06-14 21:54 | 美術散歩

マグリット新解説④ Magritte ④

こんにちは。
フランス、そしてヨーロッパはアイスランドの火山噴火、火山灰の雲の影響で、主要な空港が閉鎖。私も明後日に海外フライトを控えているので、どうなることやら。早く噴火がおさまってくれることを祈ります♪

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 またまたひさしぶりになってしまいましたが、ベルギーの王立マグリット美術館の公認専属ガイドの森耕治氏による、ベルギーの国民的画家、ルネ・マグリットの作品の新解説をご紹介。

「これはパイプではありません」 This Continues to Not Be a Pipe 1929年(原作)
マグリットの代表作のひとつ。これとほぼ同様の作品がロサンジェルス美術館に所蔵されている。ここでマグリットが言おうとしたことは、これは紙に描かれたイメージであって、本物のパイプではない。だからパイプではないのだ、ということ。でもパイプは彼にとって、もっと深い意味をもっていた。悪いことをいっぱいした青年時代のマグリットが大好きだったアメリカの探偵小説に「ニック・カーター」というのがある。いつもパイプを片手に横目でにらみながら犯人を追いかける探偵ニック・カーターにマグリットはずいぶんほれ込んで、パイプをくわえて横目でにらむ自分の顔を写真にとらせて、それを名刺代わりにしていた。つまりパイプは青年時代のマグリットの象徴だった。苦い思い出ばかりある青年時代をつとめて語ろうとしなかった彼が、この後、パイプをほとんど作品の意匠として用いなくなったのは決して偶然ではないだろう。そして1930年に、アンドレ・ブルトンがジョルジェットがつけていた十字架をとがめたことに憤慨したマグリットは、大恐慌の最中で経済的にもパリではやっていけなくなった理由もあって、ブラッセルに戻る決意をする。

 マグリットのおなじみのパイプの絵だが、この解説にあるように青年時代はかなり悪いことをしていたというマグリット。そして、決定的な出来事も起こるのだが、ここしばらくは作品の解説をお楽しみください。実はこの解説のなかにも、えっと思う事実が含まれているのだ。




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by madamemariko | 2010-04-19 11:32 | 美術散歩

エールフランス機内誌「ボン ヴォヤージュ」

こんにちは。
フランスのアルザスとリール、ベルギーのアントワープ、パリでの取材ロケを終え、打ち上げはパリの1ツ星日本レストラン「あい田」で、オマール海老の豪華なコースを頂いてきました。素敵なあい田シェフの手の込んだお料理、おいしかったです♪

 先日、フランス近代絵画の巨匠、ジョルジュ・ルオーの取材をした。ルオーのお孫さんのひとり、ジャン・イヴ・ルオー氏らが管理するルオー財団の協力を得て、取材を進行。ルオーは、ボザール(国立美術学校)で絵を学んだが、同じクラスにはあのマティスもいた!そして、そのクラスの担任教授は、ギュスターヴ・モローだった…。

 この続きは、エールフランスの機内誌「ボン ヴォヤージュ」4〜6月号の巻頭特集「魂の画家、ジョルジュ・ルオー」で記事を執筆。ルオーの素晴らしい作品もたくさん掲載されているので、機会があったらぜひご覧ください!





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by madamemariko | 2010-04-03 07:54 | アート

「不東庵 創作の軌跡 細川護煕展」

こんにちは。
パリもようやく暖かくなり、お花屋さんの店先には、黄水仙や淡いピンクやオレンジレッドの小ぶりのチューリップが出回り、春の気配を感じます♪

 先日、午後の昼下がりに、凱旋門の目と鼻の先にある三越エトワールに、「細川護煕展」を鑑賞しに出かけた。元首相であり、細川家18代の当主である細川氏の作品については、いろいろな業界の方からお話を伺っていたので、ぜひ一度拝見したいと思っていた。そして、やっとその機会が訪れた。やきものは昔から好きだが、パリに暮らしていると、そうそうは日本の陶芸を見ることができない。日本に一時帰国したときか、パリなどで展覧会が催されたときしか、本物を見る機会がない。なので、ふだんは自分のお気に入りの、やきものの本などに掲載されている陶器を食い入るように眺めたりしている。でも、いい物は写真にもしっかりその精神が投影されていて、たとえ小さな写真と言えども、魅力というのは伝わるものだ。私はそうしたものを飽きずに、ときどき眺めている。

 細川氏は政治の職を退かれてから、湯河原に草庵を構え、そこで半日農作業、半日読書のような晴耕雨読な生活を送りたいという念願を遂行。とくに、人間の基本的な営みである「大地に触れる」ということをしたいという思いで、工房の「不東庵」で作陶に励まれたという。目指したのは、桃山時代に千利休に依頼されて楽茶碗を作り始めた楽家の長次郎のような茶碗。長次郎が作ったような漆黒の深さを湛えた肌合いに、なんとか迫ろうとしたそうだ。

 まずは、そんな細川氏の思いを語られた短いビデオを見る。窓から凱旋門が見渡せる展示室は1階〜3階にわたり、楽茶碗ややきもの、そして、実際と同じ大きさの茶室もしつらえられ、本格的な展示。そのほか、極められた書もあちらこちらに展示され、フランス人の年配の方々が熱心に覗き込んでいる。

 展示室に入ると、作られたお茶碗に引き寄せられる。吸い込まれるように眺めたのは、奥に飾られていた黒茶碗。轆轤を使わない手びねりの風合いに打ち込んだ作者の心意気が感じられる。そして、私のお気に入りのやきものの本のなかにある、光悦の赤楽茶碗「乙御前」や鼠志野茶碗「峰紅葉」などを彷彿させるお茶碗が並んでいる。10年くらいの歳月を費やして、作られたやきものの数々。その情熱と感情は、レベルの高い造形という形で表現されている。細川氏が、ある書の一節に書かれている「生き生きとした風を残した」という言葉は、そのまま細川氏の作品にもあてはまるようだった。もうこれでおしまいということではなく、また、さらに何年後かに清々しい風とは違う、別の心象風景を映したやきもの、とくにお茶碗を拝見したいと思った。

「Au Bord du Ruisseau HOSOKAWA Morihiro」
Espace des Arts MITSUKOSHI ETOILE
〜5月15日まで
3 rue de Tilsitt 75008 Paris
☎01-44-09-11-11




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by madamemariko | 2010-03-19 09:10 | 美術散歩